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2026年7月10日
数字で見る 日系企業のインド進出
「インド進出」と聞くと大企業の話に思えるかもしれません。
しかし実際のデータを見ると、日系企業のインド進出は着実に広がり、地方の中堅・中小企業にとっても現実的な選択肢になりつつあります。
この記事では、公的な統計データをもとに日系企業のインド進出の実態を整理します。
日系企業のインド進出は「1,434社・5,205拠点」
在インド日本国大使館とジェトロがまとめた最新調査(2024年10月時点)によると、インドに進出している日系企業数と拠点数は次のとおりです。
1,434社
進出日系企業数(前年比+2.5%)
5,205拠点
拠点数合計(前年比+5.0%)
約1.5倍
10年前との比較(拠点数)
企業数は前年から35社増(+2.5%)、拠点数は248拠点増(+5.0%)と、着実に増加しています。
拠点数は10年前と比べて約1.5倍に伸びており、インドが日本企業にとって重要な進出先になっていることがわかります。
出所:在インド日本国大使館・ジェトロ「インド進出日系企業リスト(2024年10月時点)」
業種別の内訳|製造業が約半数
進出日系企業1,434社の業種別内訳を見ると、製造業が約半数を占めています。
【製造業(49.4%)】 輸送用機械器具(10.9%)、電気・電子機器(7.0%)、金属製造・加工(6.9%)ほか
【非製造業(50.6%)】 卸売・小売、サービス、運輸、IT関連ほか
従来は自動車をはじめとする製造業が中心でしたが、近年は卸売・小売、IT・サービス業まで裾野が広がっています。
製造業の取引先を持つ企業だけでなく、幅広い業種の企業にインド進出の機会が広がっているといえます。
出所:ジェトロ「インド進出日系企業の動向」(2024年10月時点)
進出企業の「黒字率」と「拡大意欲」
ジェトロの実態調査によると、在インド日系企業の収益性・今後の意欲は高い水準にあります。
77.7%
黒字企業の割合(全業種・過去最高)
83.1%
製造業の黒字見込み割合
79.7%
今後1〜2年で事業拡大を予定
進出日系企業全体の黒字割合は77.7%と過去最高を記録し、製造業に限れば83.1%が黒字を見込んでいます。
さらに、今後1〜2年で事業拡大を予定する企業は79.7%にのぼり、既進出企業の高い意欲がうかがえます。
ただし注意点もあります。黒字化には時間がかかる傾向があり、進出から10年以上経った企業ほど黒字率が高い一方、
進出5年以内の企業の黒字率は相対的に低くなっています。長期的な視点でのコミットが成功の鍵といえます。
出所:ジェトロ「2024年度/2025年度 海外進出日系企業実態調査」
主要な進出エリア|デリー首都圏(NCR)が中心
進出先として日系企業が集中しているのが、首都ニューデリーを中心とするデリー首都圏(NCR)です。グルガオン(グルグラム)・ノイダ・ファリダバードなどを含み、企業数・拠点数ともにインド最大の集積地となっています。
【デリー首都圏(NCR)】 日系企業が最も集中。ジェトロ・日本商工会議所の拠点もあり支援体制が充実
【ムンバイ】 商業・金融の中心。RBI・証券取引所が所在
【チェンナイ】 「インドのデトロイト」。自動車産業の集積地
【バンガロール】 「インドのシリコンバレー」。IT・スタートアップの拠点
特にグルガオンは、外資系企業の集積、空港へのアクセスの良さ、グレードの高いオフィスビルの豊富さから、日系企業に選ばれています。
日本人駐在員の居住環境も整っており、拠点開設と駐在員の生活基盤の両面で条件が揃っています。
地方銀行も動き出している
近年、地方銀行が取引先である地元中小企業のインド進出支援に乗り出す動きが加速しています。
市場が縮小する国内だけでは成長が描きにくいなか、海外志向の中小企業からの期待も高まっています。
地域金融機関にとって、取引先のインド進出支援は新たな成長機会を共に作る取り組みになりつつあります。
出所:日本経済新聞、日経ビジネス等の報道(2025年)
地方企業にとっての現実的な選択肢へ
日系中小企業のインド進出は全体の約15%とまだ限定的で、資金力や人的リソースの制約が参入のハードルになっているのも事実です。
一方で、進出企業の高い黒字率・拡大意欲、支援体制の充実、地銀の後押しといった追い風も揃ってきています。
「大企業だけのもの」だったインド進出は、支援機関・金融機関・現地パートナーとの連携によって、
地方の中堅・中小企業にも手が届く選択肢になりつつあります。
重要なのは、信頼できる現地パートナーと組み、実態を正しく把握したうえで進めることです。
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※本記事のデータは2024年10月時点(一部2025年)の公的統計・報道に基づく2026年時点の情報です。最新の数値は各機関の公表資料をご確認ください。