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住まいエリア情報
2020年4月6日
ホームレス問題×コロナ対策 =空いたホテルの活用
アメリカ、カリフォルニア州では、毎年深刻なホームレス問題が報じられています。
シェルターにいる方々を含め、全ホームレス数は約15万人と、全米の中で群を抜いての最多数。
※同じ西海岸のワシントン州では約2万人、オレゴン州では1.5万
清潔な環境下の元に暮らしていない彼らは、世界に新型コロナウイルスの蔓延する中、高齢者同様、非常に被害にあいやすいグループとして分類され、その健康が心配されると共に、街全体で感染速度を加速させてしまう可能性があると危惧されています。
そこで、カリフォルニア州知事Newsonは、米国内初の試みで『Project Roomkey』と呼ばれる連邦政府との共同プロジェクトを立ち上げました。
コロナの影響により、現在75%は空室となってしまっているホテルを州が購入もしくは借り上げ、ホームレスの宿にし、その費用の75%は連邦が負担するという内容です。
第一目標は15,000部屋、そして最終目標は60,000部屋の確保、そのうち、現在7,643部屋の借り上げが完了し、約900人のホームレスが入居済。
このための予算として、連邦政府によるコロナ対策緊急予算を含め州全体で8憶ドルの用意があることから、目標は達成可能であると州知事は語っています。
Newsonは2018年にも、ホームレス問題及び高騰する賃料、不動産価格を問題視し、2025年までに3.5百万戸の住宅を建設すると発表しており、州の住宅需給バランス問題に果敢に取り組んできており、今回も大きな決断と行動を見せています。
コロナの影響により空いてしまったホテルがあることは、不幸中の幸いとも言え、これを活用し、ホームレス対策の加速が進み、コロナが落ち着くころには州全体がより健全な形となっていることを祈ります。
参考)