お役立ち情報
確定日付(ソウル・韓国)
1. ウォルセ契約時における保証金保全策に関して
韓国の住宅賃貸借保護法(2008年8月21日改正)では、賃貸人が破産した場合、6,000万ウォン以下の保証金を賃貸人に預託し、入居している賃借人に最大2,000万ウォン(ソウル及び首都圏地域)まで保証してくれます。しかし、6,000万ウォン以上の保証金を預託している賃貸人は住宅賃貸借保護法の対象外になるため、登記簿上の権利(抵当権等)に対抗するためにチョンセ権設定をお勧めします。
保証金というのは契約書の中で、「保証金」と明示されている金額が適用になります。
確定日付取得は登記所で賃貸借契約書に確認印を頂く行為であり、手数料は 600 ウォンです。 弊社でご契約されたお客様には、弊社が代行して確定日付を取ります。確定日付の効力が発生するためには、入居後すみやかにご本人様で転居手続きを取って頂く事が必要となります。
2. レンタル契約の場合
レンタル契約の場合は保証金がない為、対象外です。 従って確定日付も不要です。
1年契約で契約書に自動更新を認めるとの記載がある場合 1年契約して契約満了になって自動的(賃貸人と賃借人の合意で)に更新された場合、法律的には2年間保証できますが、通常1年間の保証が認められています。
保証金の変動が無い場合は確定日付を再発行を頂く必要はございませんが、 保証金の変動がある場合は、再度確定日付の発行が必要です。
チョンセ権設定(ソウル・韓国)
1.チョンセ権設定とは?
韓国と日本の不動産賃貸借契約の相違点のひとつに、高額保証金(千万ウォン単位~億ウォン単位)があります。特に韓国では、高額の保証金のみをオーナーに預け賃貸料を支払わないというチョンセ制度というのが根強くあります。しかし、個人のオーナーさんにこれだけ高額の保証金を預け入れることは高いリスクを伴うため、保全策を立てなければなりません。そこで有効的なのがこのチョンセ権設定です。チョンセ権は不動産の登記簿に賃貸借契約に伴い保証金をオーナーに預けていることを質権化することを言い、一般の抵当権と同じく順位により保護されますので、オーナーが倒産し保証金返還不能になった場合に競売手続きを経て返還してもらうことが可能になります。また、オーナーが契約満期になっても保証金を返してくれない場合には、このチョンセ権を以って競売申請をすることができます。 2. チョンセ権設定の注意点(1). チョンセ権を設定したとしても不動産が競売で落札されない場合は保証金の返還が遅れてしまいます。従って、不動産賃貸借契約をする前に、韓国人にも人気がある物件がどうかを確認する必要があります。(2). オーナーによってはチョンセ権設定に同意してくれないオーナーも多くいます。契約前にチョンセ権設定をしてくれるオーナーかどうかの確認が必要です。(3). 先順位の抵当権がいくら付いているかの確認が必要です。競売で落札されても先順位の金額が多すぎると全額戻って来ない場合もあります。※その他の保証金保全策としては、預金質権設定や支払い保証保険加入等がありますが、あまり一般的ではありません。