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お役立ち情報
2019年12月21日
カリフォルニア州全域に適用。賃上規定レントコントロール。
インフレーションの続く米国ならでは、なのかもしれませんが、
米国における賃料制限規制『レントコントロール』
を、カリフォルニア州全域に適用することが決定しました。
年10%の値上がりも珍しくないカリフォルニア。
(特にサンフランシスコ、シリコンバレー、ロサンゼルスなどの大都市)。
レントコントロールは、賃借人保護の法律で、毎年の賃料上昇を一定額に制御するもの。
そして、貸主の都合で借主を退去させることが非常に難しいルールになっています。
これまで、限定的な市のみで実施されてきましたが、賃料の上昇が止まらないことによって起きている、
ホームレスの増加、キャンプカーで暮らす若者の増加、いつまでたっても家の購入ができずにルームシェアしているミレニアム世代。
そしてそれらが引き起こす二次被害への対応策でしょう。
カリフォルア州全域で、2020年1月1日より、賃上げは賃料の5%+インフレ率が上限、
そして賃料を上げるために理由無くテナントを退去させることはできない。
という法律が制定されました。
ただし、これには元々反対の声もありました。
賃料UPを抑制されることにより、理想のリターンが得られなくなると投資家やデベロパーが感じてしまうことで、建物の供給が減少してしまう。
そもそも需給バランスの乱れによって高騰しているのだから、それでは問題の原因を根本的に解決することになっていない、という声です。
これに対応して、築年15年以内の物件には適応しないと追加されました。
現在すでにレントコントロールの制定されている市では、州全域のこの規定より厳しめの内容になるため、
引き続きそれに則る形になります。
が、これまで規定のなかった市では、今回制定の法律に従います。
これを受け、今のうちに賃料を上げておきたいという思いからか、現段階で賃料上げの交渉や、退去の交渉をし始めているアパートもあるようです。
5%+インフレーションという上限は、投資的観点でも十分だと思いますし、
レントコントロール適用であるほうがテナントを見つけやすい為、個人的には良いことだと思います。
不動産価格の上昇、賃料の高騰のニュースが止まないカリフォルニア。
今後も不動産情報とセットで、こうした地元の不動産ニュースもお届けさせていただきます。
参考文献
California governor signs statewide rent-control law
https://www.marketwatch.com/story/california-governor-signs-statewide-rent-control-law-2019-10-08