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2020年10月23日
不動産に関するProposition(2020年10月)
全米が注目している大統領選挙が11月3日に迫っています。
それと同時に、新しい法案(Proposition)についての投票も行われ、法案は「proposition何番」と番号が付けられます。
その中で、不動産に関わるものが、Proposition15、19と21。
それぞれについて簡単に説明したいと思います。
Proposition15
3ミリオン㌦以上の商業用不動産に関する固定資産税対象を購入価格ではなく市場価格へ変更するもの。
物件価格はインフレもあり基本的に毎年上昇していますので、この法案が適用されることにより固定資産税も増加することになります。
増加した税金は公共教育機関、公共サービスへの資金に充てられる予定です。
Proposition19
56歳以上の方や、森林火災などの災害で家を失ったホームオーナーの自宅買い替え時に、州内での買い替えであれば、売却する物件の固定資産税の方が購入する物件の固定資産税より低い場合には、売却する物件の方の税額を引き継げるようにするというものです。
これは現在、ロサンゼルスを含む州内の限られたカウンティのみに適用されていますが、今回の法案により州全域に適用しようとしています。
本来固定資産税は購入価格に対してかかりますので、長年所有している方が買い替えをする場合で同エリアの不動産価格が上昇している場合には
買い替え時の固定資産税の増加が大きな負担となるケースがあります。
その為に州外含めたより価格の安いエリアへの引っ越しをする場合がありますが、この法案が通れば、56歳以上の方にとって不動産買い替え時の負担は軽減され、また州外への移転予防にもなります。
Proposition21
州内全ての市におけるレントコントロール(*1)の適用を推奨するもの。
現在は、レントコントロールに対しては、1995年2月2日以降に建設された建物や、戸建て、には適用できないという規制があります、それら規制を排除し、築15年以上の建物であればほぼすべての建物にレントコントロールを適用することを推奨していこう、という法案です。
Official Voter Information Guide
これはテナントを守るため、という大義名分ではありますが、レントコントロールは所有者の利益を抑えることにつながる為に、最も重要である建物の供給を減らしてしまうリスクもあり、そうなれば問題根本解決にはつながらない、という意見もあります。
11月3日の大統領選挙然り、Propositionは私達の生活にも密着に関係している内容が殆どですので、不動産に関するものだけに関わらず、有権無権に関わらず、住んでいるエリアで何が起きているのか、把握をしていきたいものですね。
*1 レントコントロールとは
家賃の上昇パーセンテージを制限すルールで、ロサンゼルスではサンタモニカ、ウエストハリウッド、ロサンゼルス市等で適用されています。
市によってパーセンテージは違いますが、毎年の家賃上昇幅に制限をかけるものです。例としてサンタモニカでは、現状の家賃に対して値上げが+1.4%までとなっています。
参照)
Official Voter Information Guidefficial Voter Information Gide
https://voterguide.sos.ca.gov/propositions/