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お役立ち情報
2020年12月4日
投資リターン計算方法5つ
投資用不動産の購入時、リターン(ROI)の測り方そしてその捉え方は人によって様々。
そもそもインカムゲインを目的とするのか、キャピタルゲインを目的とするのか?ハイリスク・ハイリターン?全額キャッシュ?ローンでレバレッジ?
など、ゴーールやスタンスが違う以上、人によって好みが分かれる部分もありますが、一般的に良く用いられるものを説明します。
①NOI
実際の手残りを計算する方法です。
グロス収入-経費
これは最もシンプルに手取りの収入を計算する方法です。
管理費など毎月の出費になるものもあれば、不動産税など四半期ごとや年一での出費になるものもありますので、毎月、年間、とそれぞれ計算します。
予め年間の経費がわかっているのであれば、月割りして毎月の経費に組み込むことも可能です。
経費には
ローン支払い額(あれば)、不動産税、保険、管理(約8-10%)、空室リスク保全(約5%)、修繕リスク保全(約10%)、HOA、などが含まれます。
※厳密には、NOIにはローン支払い額は含めず、含む場合にはCashFlowと言ってローン支払い額や所得税まで引いた後の手取り収入を計算します。
が、ここではNOIとひとくくりにして紹介します。
②キャッシュ・オン・キャッシュリターン
自分が実際に手出しで使用した金額に対するリターンを計算する方法です。
ローンを利用して物件を購入した場合には、手付金や取引にかかった諸経費等、実際に手出しで使用した金額で算出します。
全額キャッシュ購入の場合には、諸経費含め、物件購入にあたりかかった全ての費用の合計で算出します。
年間手取り収入÷手出し初期費用
年間手取り収入は、NOI×12で計算、もしくは月ごとにばらつきがあり、年間のキャッシュフローが解っているようであれば、それを使います。
手出し初期費用とは、物件購入時のための手付金、修繕費用、売買取引のための手数料など。
住宅ローンを使用する場合には、ローン返済は実際には賃借人からの賃料で支払いますので、手出しにはなりません。
その為、実際の手出しに対してのリターンを測りたい場合に便利に使えます。
約8-12%前後を基準に判断されることが多いようですが、これは個人の投資スタンスやゴール次第です。
③CapRate
NOI×12か月÷購入価格or売出価格
アメリカでも日本でももっともよく使われる指標で、日本では広告などでよくネット利回りと表記されています。
単に利回り、とだけ表示されている場合には、グロス利回り、つまり経費を差し引かない収入÷購入価格になっている場合もあります。
このCaprateは購入時の諸経費を含まずに購入価格のみで計算します。
物件購入前に売出価格で計算したCapRateが低い場合には、希望するCapRate、もしくはそのエリアでの相場CapRateから物件価格を逆算して、売り主に交渉する、という手段の為にも使われます。
④キャピタルゲイン
アメリカでの不動産投資における醍醐味!と言っても過言ではないかもしれません。
購入時から、売却時の値上がりによる差額利益です。
(売却額+諸経費)-(購入価格+諸経費)
余談ですが、このキャピタルゲイン、インカムゲインと同時に狙うことは難しい場合が一般的。
英語ではAppreciationとも呼ばれるキャピタルゲイン、これは都心部や、都心部として今後発展していくエリアで、不動産価格の上昇がある場合に狙えるものですが、その場合、賃料の上昇ペースは追い付かないことが殆どで、インカムゲインはなかなか狙えません。
例えばロサンゼルスでは、レントコントールといわれる、賃料の上昇を規制する、賃借人を守るための法律があるために、不動産価格の上昇にたいして賃料上昇が追い付かず、所有時の利回りは低いという結果になります。
⑤IRR
指定した期間における、不動産が生み出した全ての利益を含むROIです。
その期間内に売却を行うのであれば、売却益を含みます。
というより、売却益を含めたリターンを知りたくて使われることが殆どです。
ただし、これは売却額を含め将来の収入を予想する必要があります。
どんなに優秀な管理会社やエージェントに依頼したとしても、完璧に将来を予想することはできませんので、目安に過ぎないということは前提で参考にしてください。
以上5つのリターン計算方法ををご紹介しました。
勿論、所有による満足感やテナントさんと築く人間関係など、金額では表せないリターンもありますので、
これがすべてではありませんが、ご購入検討中の物件を判断する際や所有物件の成績を確認する際、参考にして頂ければと思います。