お役立ち情報
2020年4月8日
現在のロンドンの病院事情 (最新のNHS医療情報)
日本では緊急事態宣言が発令され,世界がコロナで緊迫しているこの時期に、実は私は腎臓の病気で入院するというとんでもない目にあいました。緊急入院した私は、思いもかけずコロナの医療現場を目の当たりにしてコロナの脅威を体験してしまいました。
イギリスは現在ロックダウン状態。ほとんどの企業が自宅からのリモートワーク。レストランやデパートはどこもクローズ。食料品店と医療品店は開いていますが、スーパーでは午前中は医療関係者と高齢者のみが優先的に買い物ができるなどの制限があります。
できる限り家からは出ないことが強制されていますが、それでも自分は大丈夫だと思って出歩く人々や公園で遊ぶ子供達がいるようです。そう、誰もが自分は大丈夫と過信してしまい、事の深刻さがとらえられていないのが現状です。
しかし、医療現場はまさに戦争状態でした。次から次へと運ばれてくる急患は皆がコロナ感染者で運ばれてくるわけではないのですが、万が一コロナに感染している場合を考慮して、搬送してくる救急隊も宇宙服のような完全防備姿。異様な雰囲気に包まれていました。
病院内は何層もの除菌カーテンで仕切られていて、簡単には通過できません。
☠マークの付いたカーテンで仕切られた部屋もあり、その先はいったい何があるのかとても怖い思いをしました。
移動式のレントゲンの機械があちらこちらへ動かされ、酸素マスクの機械や点滴がひっきりなしに動かされ、医師や看護師達の24時間不休の動きには殺気すら感じました。
急患で運ばれた私はまさにその救急治療室にいたのですが、自分の痛みに加え周囲の異様な雰囲気に今までにない恐怖感を感じていました。
私が一般病棟に移動する際にも、もちろん殺菌室を通過しなければなりませんでした。
そして個室に送り込まれ、退院まで一歩たりとも病室の外には出られません。家族の面会ももちろん禁止。とにかく隔離です。
これは私が院内でコロナに感染する可能性もあるし、私がコロナを発症して病院内に菌を残す可能性があるからです。退院の際には病院からの搬送車で自宅へ送られるという隔離の徹底ぶり。そう、とにかく人との接触を最大限に避けなくてはならないのです。
医療関係者の方々のわが身をかえりみずに治療にあたる勇気ある姿を目の当たりにし敬意を表するとともに、まだまだ続く外出禁止令ですが、一人一人が自覚をもってこの政府からの規制を順守することが、自分自身を守りそして感染者を軽減するのだと身をもって体験しました。
ああ、怖かった。。