お役立ち情報
2017年5月23日
マレーシアの交通事情
<公共交通機関>
KL市内および近郊にはMRTやLRT、モノレール、KTMコミューター並びにバスがあります。LRTとモノレールは、比較的便利にご利用いただけますが、KTMコミューターは運航頻度が少なく、また、時間変更も度々あるためあまりお勧めできません。政府はKTMコミューターの利便性向上を積極的に進めようとしておりますが、残念ながらまだ日本のレベルには至っていない状況です。MRTについては、新路線や新駅が完成し、今後便利になってくるものと思われますが、現時点での主流は車とご認識ください。
バスについては路線が複雑なため、あまり一般的ではありませんが、KLCC、ブキビンタン、中華街等を循環する無料のバスも運行されております。
ご赴任者様が公共交通機関の利用を前提としてマレーシアへの新規進出をご検討される場合は、別途ご相談ください。また、現時点では、日本人学校への通学バスの拠点となっている住宅地域(モントキアラ等)へ居住される場合、公共交通機関の利用ができませんのでご注意ください。
<タクシー>
タクシーは価格も安く、マレーシアでの交通手段としては広く普及しています。運転手は、ほとんどの場合、簡単な英語が通じます。
プレミアムタクシー(通常、青色の塗装がされた車種)と一般的なバジェットタクシーの2種類があります。料金はバジェットタクシーを利用した場合、ブキビンタンからミッドバレーまで約RM20弱です。プレミアムタクシーはおよそ2倍とお考えください。バジェットタクシーは非常に安価でよく利用されていますが、渋滞時などはメーターを利用せず、価格請負で運行されるケースも頻繁にあります。メーターを利用しない場合は、市内でRM10〜RM40程度、郊外まで出る場合でRM40〜RM70程度が目安です。まれに法外な料金を請求する悪質ドライバーもいますが、メーターを使わない場合は、乗車時にきちんと料金をご確認ください。
昨今はスマートフォンのアプリを利用したUBERやGRABが一般的となりつつあります。クレジットカードを事前登録しておけば、その場で料金を支払う必要もなく、値段交渉も不要のため、法外な料金請求もなく、日本人だけではなく、ローカルの人たちの間でも急速に普及してきています。同じ目的地でも時間帯や渋滞状況などによって価格は異なりますので、アプリ上で確認ください。
一部の日本人向け観光ガイド等でプレミアタクシー以外は危険なのでなるべく乗るべきではないとの記載を見かけますが、特にバジェットタクシーが危険ということはありません。
<Touch’n Go>
MRT、LRTやモノレールなどの公共交通機関、高速道路のトールゲート(料金所)、一部の駐車場などで、「Touch 'n Go」というプリペイド式のカードが利用できます。日本のSuicaなどと同じような感じでタッチするだけです。引き落としではなく、プリペイド式なので、事前にある程度の金額をチャージする必要があります。カードの購入やチャージは、一部の駅やガソリンスタンド、コンビニ等で可能です。チャージは高速道路の料金所有人ゲートでも可能です。
日本のETCと同じように高速道路のトールゲートを通過できる「Smart Tag」もあります。Smart TagはTouch 'n Goのカード情報を電波で飛ばすだけの機械ですので、利用にはTouch 'n Goのカードが必要です。Smart Tagは高速道路の料金所オフィスやガソリンスタンドなどで購入できます。Smart Tagを持っているだけで、料金所の混雑回避ができます。なお、カード、機械ともに車や所有者とは紐づけされていませんので、他人に貸し借りが可能です。また、盗難に遭ってしまうと使われてしまう可能性があります。
KL中心部と市の南部を結ぶSmart Tunnelは、Touch 'n Go専用路線ですので、カードをお持ちでない場合は通過できません。地元の方も稀に間違えて入ってしまう方がいらっしゃいますのでご注意ください。
Smart Tagに代わる新しい方式としてRFIDが開発され、いくつかのトールゲートでは2017年より運用が始まっています。これは、現行のSmart Tagと異なり、RFIDが設定された取り付け車両を特定し、車所有者の銀行口座から直接引き落とされる形となるようです。機械やカードに依存しないため、セキュリティーが向上すると考えられています。ただし、まだ利用できないゲートも多いため、導入に当たってはご注意ください。