お役立ち情報
2017年5月30日
クアラルンプール(マレーシア)周辺の病院・医療保険
<病院制度>
マレーシアには日本と同様に、私立病院と公立病院の2種類がありますが、その実態は日本と大きく違います。また、医療費については、それぞれの病院ごとの価格設定があり、同じ治療でも医療費用は大きく異なります。
公立病院は、低所得者でも治療が受けられるよう政府の補助があり、マレーシア人の場合安い価格で受診可能ですが、日本人などの外国人の場合は価格が異なります。また、日本の病院以上に混んでおり、設備等も充実していない場合もあり、日本語でのやり取りは不可能と考える必要があります。大きな公立病院の場合、私立病院では無いような研究設備を持っている場合もありますが、特殊なケース以外で日本人が病気や怪我で治療を受けるにはハードルが高いと思われます。
日本人やほとんどの外国人の場合、私立の病院を受診のが一般的です。病院によっては、日本語が流暢な医師がいるところや、通訳看護師・スタッフがついてくれる場合もあります。また、日本人のサポートドクターがいるクリニックもあります。
日本語対応可能な主な病院・クリニックは以下の通りとなります(一部、日本語対応の場合は事前予約が必要な場合があります)。
Mahameru International Medical Center (Japan Medicare)
HSC Japan Clinic
Pantai Hospital
Gleneagles Hospital
Sime Darby Medical Centre (Subang Medical Cnetre)
Prince Court Medical Centre
Sunway Medical Centre
ひばりクリニック
<救急車>
原則として、マレーシアの救急車を外国人が利用する場合、有料となります。救急番号は999(日本語不可)です。
従来、999による救急車手配は公立病院への送致のみでしたが、昨今、かかりつけの病院を指定すると指定病院への送致が可能な場合もあります。
民間救急車会社の利用も普及しています。
以下の会社が利用可能です。
Red Crescent 03-4257-8122
St. John 03-9285-5294
Life Line 03-7956-9999
Life Care 03-7785-1919
かかりつけの指定病院がある場合は、電話での依頼時に病院指定を行ってください。
また、一部の病院は専用の救急車を用意しているところもあります。かかりつけの病院が決まりましたら、救急車の有無等の確認をお勧めいたします。
<海外旅行傷害保険>
海外旅行傷害保険に加入されている場合は、病院での治療費、入院費、救急車費用等は保険で支払いを受けることが可能です。保険内容により付保範囲、最大支払い額等が異なりますので、事前の確認をお勧めいたします。保険証書を持参することにより、病院によってはキャッシュレスで受診可能な場合もあります。
なお、病院によっては、法令違反(麻薬等の利用)や過度のアルコール摂取等に起因する治療については海外旅行傷害保険の適用が拒否される場合があります。この場合、現金やクレジットカード等による支払い証明ができない場合、治療が受けられないことがあります。
また、慢性病の治療など、海外旅行傷害保険の付保外とされている治療には現金やクレジットカードでの支払いが必要となります。
マレーシアは日本と異なり、皆保険制度ではありません。風邪やちょっとした怪我でもかなり高額の治療費となる場合がありますので、海外旅行傷害保険の加入はお勧めです。赴任者など、長期滞在者は1年ごとの契約を繰り返すことが可能ですが、海外旅行傷害保険は、原則として日本国外では加入できません。継続的に加入する場合は、日本の本社、出向元等での手配が必要となります。
また、MM2Hビザ取得のシニアレジデンスの場合、年齢制限等により、保険料が高額になったり、保険に加入できないこともあるようです。
<健康診断・人間ドック>
総合病院や一部のクリニックでは、健康診断や人間ドックを受けることが可能です。病院によっては、日本語でのメディカルレポートや各種画像データのCD-ROMなども提供され、日本帰任時の継続治療等に役立てることも可能です。
保険適用はありませんが、胃カメラやCTスキャンなども日本と比較して低料金の設定が多いため、特にシニアな方でこれらの検査が必要な場合は日本より安く受けられるようです。