お役立ち情報
2017年6月5日
クアラルンプール(マレーシア) 交通事故に巻き込まれたら・・・
<日本以上に注意が必要>
マレーシアは日本と同様、左側通行で、また、問題発生時に英語が通じるため、東南アジア諸国の中では珍しく、ほとんどの外国企業(日系企業を含む)で、赴任者個人による自動車の運転を許可しています。高速道路もかなり整備されているため、運転そのものは難しくありません。しかし、以下の点で注意が必要です。
〇交通標識は通常、マレー語(バハサ・マレーシア)で記載されている
〇信号等の故障が頻繁にある
〇一方通行が多く、道を覚えるまではなかなかたどり着けない
〇オートバイは日本の自転車感覚のため、信号無視、逆走、歩道通行などは当たり前
〇信号が青でも注意が必要
〇歩行者優先という概念が普及していない
特にオートバイはジグザグ運転や無理な追い越しなど非常に危険な運転をする人が多く、重大事故の多くはオートバイ関連となっています。
上記の点に注意し、安全運転を心がけてください。
<万一事故に巻き込まれた場合>
けが人がいる場合は、けが人の保護、救命措置等が最優先です。場合によっては近くを走る車やオートバイに助けを求めることも必要です。
けが人がいる場合はすぐに救急車を呼んでください(999)。人身事故の場合は警察へも連絡の上、事故発生の状況説明や現場検証へ協力してください。ポリスレートが必要ですので、警察官へポリスレポートの発行等に関する確認もお願いします。
軽度な物損事故の場合は、相手がいる場合は相手先の確認が可能であれば、身分証明書(IC Card)あるいは運転免許証、車両ナンバー、物損状況をスマートホン等で撮影してください。名刺は本人のものかどうかの確認ができませんので、身分証明書あるいは免許証の確認をお勧めいたします。当て逃げ等で相手が確認できない場合あるいは、相手がいない自損事故の場合は、物損状況などの写真の撮影をお勧めします。
警察を呼ぶ必要がない場合でも、24時間以内に交通警察署でポリスレポートを作成します。
ポリスレポートは、事故発生から24時間以内に交通警察署の窓口で申請書を作成し(ヒアリングを行いながら担当官が作成します)、完成した書類を交通警察官へ提出すると同時に事情聴取を受けます。運転免許所(国際免許証も可)、パスポート原本を持参し、事故日時、事故が発生した場所(住所)、事故の状況等の説明が必要となります(英語)。その後、車両破損等がある場合は写真撮影が行われ、当日あるいは指定された日にレポートを受け取ります。英語に不自由される場合は、会社のローカルスタッフ等に同行してもらうのが良いかもしれません。係官は外国人(日本人)の扱いにも慣れているため、丁寧に対応してくれます。
KL市内の事故に関する交通警察署
Balai Polis Trafik
Jalan Tun H S Lee, City Centre, 50100 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur,
Tel: 03-2071-9999
ポリスレポートを作成しないと、保険金の支払いが受けられません。また、相手がいる場合、相手側だけがポリスレポートを作成していると裁判等で非常に不利になる場合もありますので、ポリスレポートは必ず作成してください。相手がポリスレポートの作成を拒んだ場合でも、被害者、加害者に関わらず、作成されることをお勧めします。ポリスレポート無しの示談については、保険金が出ませんので、ご注意ください。
<現場で身の危険を感じた場合>
昨今、クアラルンプール市内や周辺の地域等ではほとんどありませんが、過去、一部の郊外地域などでは、ごく稀に被害者の関係者が加害者に対して報復危害を加えようとする事件が発生しており、身の危険を感じるようなことがあれば、その場を立ち去り、すぐに最寄りの警察署へ行かれることをおすすめいたします。
また、昨今、追突や、強引な割り込み等による事故を装った強盗事件も発生しています。危険を感じた場合は、すぐにその場を離れて警察署へ駈け込んでください。
<日本人が犯しやすい交通ルール違反>
マレーシアでは、日本人も含め、飲酒運転をされている方が多く見受けられますが、飲酒運転は法律違反で、罰金も非常に高額です(RM2,000~RM5,000。悪質な場合はそれ以上課せられる場合もあります)。公共交通機関が発達していないため、飲酒後の運転がやむをえない場合は、代行運転等を依頼することをお勧めいたします。事前に代行運転依頼が可能かどうか、お店に確認ください。検問等で飲酒運転摘発されますと、その場で拘束されます。
また、街中での検問も多く行われており、ロードタックスの支払いステッカーが貼られていないと違反となります。ロードタックは毎年支払いが必要です。有効期限切れにご注意ください。
スピード違反は、高速道路等では日本のオービス同様、違反車撮影が行われています。また、レーダーによる取り締まりも頻繁にあります。
シートベルトは後席も含め、着用が義務付けられています。運転中の携帯電話通話も違反です(ブルートゥース等を利用したハンドフリー通話装置の利用は可能です)。
また、歩行者の方は、一部の道路を徒歩で横断することは禁止されており、摘発されますと罰金(RM500)が課せられます。地元の方などが平気で渡っていても、近くの横断歩道、歩道橋などを利用するよう心掛けが必要です(例:市内中心部のスルタン・イスマイル通りは横断歩道、歩道橋以外での横断はRM500の罰金です)。