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2022年2月10日
バンコク【2022年オフィス賃料市況】レポート
バンコクでは近年2020年1月度が最高額の賃料となっており、2020年下期からは新型コロナウイルスにおけるオフィスワークの変化により、バンコクオフィス賃料は現在まで下落し続けております。
2022年2月執筆現在、タイ入国時においては計2泊の隔離とPCR検査が義務付けられており、新規進出を検討する企業にはまだ足かせがある状況です。
そのような影響もあり、BTS、MRT駅から距離があり、機能性に劣る古いビルは稼働率を今のうちに確保しようと賃料の値下げに踏み切っております。
そして2022年1月度に多くのオフィスビルがに新賃料を改定しましたので、早速下記にレポートさせて頂きます。
【2021年去年と比べた2022年オフィス賃料推移】
・シーロムエリア :-2.4%
・チットロムエリア :-2.2%
・アソークエリア :-4.2%
・トンローから東エリア :±100% ※昨年と同水準
・バンナーエリア :+4% ※昨年より上昇
・ラマ9エリア :±100% ※昨年と同水準
・チャットチャックエリア:-3.1%
■平均下落率は-1.12%となっています。
長らく日系企業の オフィスとして人気であった「シーロム&サトーン」「チットロム&プルンチット」「アソーク&プロンポン」エリアは大幅に下落しております。
しかしトンローから東のバンナーエリアとラマ9エリアに関しては堅調な推移が見て取れます。
※特徴的なファサードのGタワー RamaⅨ
更にコロナ禍前の2020年賃料データを比較してみます。
【コロナ禍前2020年1月と比べた2022年オフィス賃料推移】
・シーロムエリア :-3.9%
・チットロムエリア :-2.7%
・アソークエリア :-5.2%
・トンローから東エリア :+106.2% ※コロナ禍前より上昇
・バンナーエリア :+106.7% ※コロナ禍前より上昇
・ラマ9エリア :+103.5% ※コロナ禍前より上昇
・チャットチャックエリア:-6.7%
コロナ禍にも関わらず、「トンロー」「バンナー」「ラマ9」エリアなどは上昇しております。
これはBTSなど公共交通機関が発達した為、渋滞が頻発する都心部ではなく若干郊外でもオフィスビルの機能性や取引先への交通の便が良いエリアが選ばれたことが見受けられます。
しかし2023年にはバンコク都心部にてタイ最大の「ワン・バンコク」や、名門ホテル跡地開発「デュシットセントラルパーク」、三菱地所参画61階建てオフィスビル「ワンシティセンター」などのかつてない超大型PJの完成も控えております。
これまでバンコクでは、毎年延床面積20万㎡前後の新規オフィス供給量(新築完成)でしたが、これら超大型PJで約70万㎡の新規供給が予定されています。
新型コロナウイルスへの終息宣言も見えて来そうなこの頃、郊外へ流失したテナントは中心部に戻ってくるのか、新規進出される企業はどのエリアを選択することがベストなのか、来年以降の賃料予想は混迷を極めそうです。
スターツバンコクでは、代表的なオフィス物件の募集賃料を毎年記録しており、オフィス更新に伴う賃料交渉のアドバイスやオフィス内装工事会社様の紹介なども無料で承っております。
また本データのPDF版や英語・タイ語版もご用意しております。
どうぞお気軽にお申し付けください。
■調査概要について
・バンコクCBD(中心業務地区)内に立地する人気オフィスビル全54棟の賃料推移をデータ化しております。
・入居賃料ではなく募集賃料(Asking price)がベースとなります。